「いい色してるねえ!」 鹿島アントラーズにとって、2018シーズンのホーム開幕戦となった3月3日のガンバ大阪戦、キックオフ直前のことだった。トップチームのフィジカルコーチを務める里内猛はピッチを見るなり、IGM株式会社代表取締役社長、鈴木信男を見つけて声をかけた。 「2月14日のACL上海申花戦から新しい芝のスタートだったんですが、『今日の方がより芝も生育して、きれいな緑に色が出ていますね』と言ってもらったんです。すぐに気がついてもらって。この寒い時期をどう乗り越えるか考えているところだったので、よりうれしい一言でしたね」 カシマサッカースタジアムができてから25年を数える。その間、ずっと芝を見続けてきた男は、目を細めてうれしそうな表情を浮かべた。 カシマスタジアムでは、今シーズンより新品種を採用し、ピッチの芝が新しく生まれ変わった。芝の常緑化とスタジアム稼働率向上を目的とした取り組みだ。
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