シント=トロイデン現地レポートの最終回は、チームを率いるマルク・ブライス監督へのインタビュー。日本人選手5人の実力、そしてオーナーが変わったクラブの状態を、どう考えているのか聞いた。 ◆ ◆ ◆ 中欧の秋は肌寒いものだが、今年の10月のベルギーはとても暖かい。二部練習の合間に、暑い日差しを浴びながら私はマルク・ブライス監督の話を聞いた。 まるで音楽のような、柔らかなトーンでオランダ語を喋る人だった。そして選手への慈愛に満ちたトークをする人だった。戦術的な質問にも、かなりオープンに喋ってくれた。 私は夢中になってブライス監督の話に耳を傾けていた。すると、コーチ陣が午後の練習に使う用具を持って、私たちの横を通り過ぎていった。しまった! 監督にも午後の練習の準備があったはずなのだ。気付いたらインタビューは50分を超えてしまっていた。 ブライス監督はアントワープで警官を勤めながら指導者の世