実にスコアは、7-2。 久しぶりに「強い日本代表」を見た。キリンカップのブルガリア戦は、日本の完勝だった。 単にスコアだけの話ではない。 守備では高い位置からのプレスで相手の攻撃を抑え、攻撃では互いが連動してポジションを動かし、きれいに崩し切ったゴールをいくつも生んだ。"日本らしい"という意味においても、非常に質の高い内容の試合だった。 「素晴らしい試合。このようなハイレベル(なプレー)が見られるのは稀(まれ)なことだ」 試合後、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督がそう語ったのも当然だ。特に前半は、これだけ見事な試合内容の日本代表を見るのはいつ以来だろうと、頭の中で記憶を辿(たど)らなければいけないほどの出来栄えだった。 なぜ日本代表は、これほどの試合ができたのか。その要因を挙げるとすれば、キーワードはふたつ。「2列目の機動力」と「ロングボール」である。 この試合、本田圭佑をケガで欠いた日本代