U-23日本代表を率いる手倉森誠監督がポルトガル遠征(3月21日~30日)のメンバーを発表しているとき、オランダは朝......。ファン・ウェルメスケルケン・際(さい)は、まだ寝ていた。いったん起きてからスカイプを立ち上げると、親から記者会見の模様の動画が貼りつけられてあり、自分がメンバー入りしたことを確認すると、「ああ、よかった」と思ってから、ふたたびベッドのなかへ潜り込んだ。 オランダ2部のドルトレヒトでプレーするファン・ウェルメスケルケン・際 際は、オランダ人の父と日本人の母との間に生まれた。その名前には、「国際的な子に育ってほしい」という親の願いがこもっている。オランダ南部の町・マーストリヒトで生まれた際は、2歳のときに一家揃って日本へと移り、高校卒業までは日本の学校に通いながらサッカーをしていた。 12歳の夏、「自分の生まれた国を一度、見ておきなさい」という親の勧めで、際はオラン