地下鉄サリン事件の殺人容疑などで逮捕された元オウム真理教信者菊地直子容疑者(40)について、警視庁が近く、1994年に大阪市で男性を殺害するなど猛毒VXを使った3事件の殺人・殺人未遂容疑で再逮捕する方針を固めたことが18日、捜査関係者への取材で分かった。地下鉄サリン事件については勾留期限の24日に処分保留となり、改めて刑事処分が出る見通し。 菊地容疑者はほかに、都庁に爆発物が送り付けられた事件でも逮捕状が出ており、警視庁はこれらの事件についても全容解明を進める。 捜査関係者によると、菊地容疑者は94年12月12日、大阪市淀川区の路上で、会社員浜口忠仁さん=当時(28)=をスパイと思い込み、猛毒のVXをかけ、同22日に搬送先の病院で死亡させた疑いが持たれている。 また、同月に脱会信者をかくまった男性を、95年1月には「オウム真理教被害者の会」会長男性をそれぞれVXを使って殺害しようとし