JR西日本などの鉄道会社が、タカラトミー(東京)の鉄道玩具「プラレール」を使い、乗務員の養成や緊急時の訓練を行っている。 臨場感があり、立体的に現場の全体像がイメージできる利点があるという。 京都駅近くのJR西・京都車掌区の一室。草津線と関西線が接続する柘植(つげ)駅(三重県伊賀市)を青いプラスチックのレールなどで精巧に再現したジオラマが造られていた。 「前オーライ、標識よし、線路よし」 見習車掌(20)が右手に緑の旗をかざし、左手でおもちゃの電車を前に進めた。緑は進行、赤は停止。車掌は標識を確認しながら、旗を取り換える。 その様子を見つめる教官の表情も真剣そのものだ。 柘植駅は最新の信号システムが導入されておらず、車掌が運転士に指示しながら電車を動かす作業がある。このため京都車掌区では、昨年6月からプラレールによる訓練を始めた。