GIGAスクール構想で問題になった教師の位置づけ 堤:「デジタル民主主義」において、教育の果たす役割についてお話しさせてください。 『デジタル・ファシズム』の中で、私が一番力を入れたのが教育の章です。日本では今、「GIGAスクール構想」という政策の下、すべての小中学生へのタブレット配布や、教科書の電子化が進められているのですが、これについて、現場の教師たちをはじめ、かなり議論になっているのです。 タン:はい、そのことは私も聞いています。 堤:タブレット学習は効率化されるなどメリットもありますが、ここで問題になるのは教師の位置づけです。元経産相はこうも言いました。これからはもう、知識伝達の授業については、名人のオンライン授業を皆がタブレットで見ればいい、1教科につき全国に1人教師がいればいいのだ、と。 タン:タブレットを教科書や教師の代わりにしようとしているのですか?! 堤:デジタルリテラシ