平野達男復興担当相は9日、就任後初めて東日本大震災の被災地に入り、岩手県の達増拓也、宮城県の村井嘉浩両知事と会談した。松本龍前復興相が村井氏らへの放言で辞任した問題で、平野氏は村井氏に「いろいろお騒がせしたが、辞任という厳しい措置でけじめをつけた。これから前向きに一日も早い復旧・復興に取り組むことが私どもの使命だ」と述べ理解を求めた。 村井氏は会談後、記者団に「(松本氏は)個人的な都合でお辞めになられたので、もう言及する必要はない。前を向いて進んでいきたい」と語った。達増氏も松本氏の問題への言及は避けた。 平野氏は両知事との会談で、7月中に策定する復興基本方針や今後の復興政策に被災地の意見をできるだけ反映させる考えを示す一方、「要望の中には実現できないものもあるかもしれない。納得できないことは国も県も市町村も同等の立場で意見を戦わせたい」と述べた。【中井正裕】