●これから10回にわたって、Mac OS Xにおけるデジタルフォントと日本語タイポグラフィに関わるいつかの話題について取り上げていきます。 現在のデジタルパブリッシングにおける日本語タイポグラフィの環境は、Mac OS X、OpenType、Adobe-Japan1-5(グリフセット)のリリース、レイアウト・アプリケーションの進歩によって、プロフェッショナルが必要とする要素をほぼ整えたと言える状況にあります。 これらの複雑にからみ合って見える、現在のデジタルパブリッシングにおける日本語タイポグラフィの環境を「見直してみよう」というのがこの連載の目的です。さまざまな日本語タイポグラフィの世界を構成する要素が「デジタル環境においてはどうなっているのか」を再点検することから、いま実現可能な日本語タイポグラフィのヒントを探っていきます。 まず最初に、タイポグラフィの基本要素「書体デザイン」を