坂本九が最初で最後の人だった。1963年、東京が夏季オリンピックを開催する前年のこと。真珠のように輝く歯をしたクルーナーが、陽気な歌『上を向いて歩こう』(欧米では『スキヤキ』という曲名で知られている)を引っさげて、全米ランキング100のトップに躍り出た。今日にいたるまで、アメリカで1位を記録した唯一の日本人アーティストだ。故に、今年の初めに日本人の女子高生トリオがビルボード200のアルバムチャートで187位になったときも、それほど大した偉業とは見受けられなかっただろう。だが、いやいやどうして、BABYMETALの近頃の成功ぶりは尋常ではない。考えてみてほしい。過去30年間、ビルボード200にチャート入りを果たした日本のアーティストはたった5組。そしてそのうちのひとりは、あのおぞましいニューエイジ野郎の喜多郎だ。とはいえ、ほかの日本人ミュージシャンがまったく無名というわけではない。スパイナル
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