「これまでよりも『推し活』にお金がかかるようになってきた」。20年以上アイドルグループのファンをしている40代の女性はそう話す。チケット代やファンクラブ会費は値上がりするが、自分の収入が上がるとは思えない。一方、チケット代高騰でも「観劇ペースは崩さない」という人もいる。物価高やエンタメにかかる費用の上昇は「推し活」にどのような影響を及ぼしているのか。実際に「推し活」をしている人と、エンタメ消費に詳しい識者に聞いた。(取材・文:川口有紀/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「本業が忙しいときは観る本数が減りますし、借金をしてまで観ようとは思いません。ただ、よほどのことが起こらない限り、今の観劇ペースを崩すことはないと思います」 中国地方に住む田中美香さん(仮名、45)の「推し活」は、演劇やミュージカル。「推し」の俳優は数多くいるが、現時点での一番はミュージカル俳優の廣瀬友祐さんだ