オオカミの尿 エゾシカ食害対策に効果なし 百年以上前に絶滅、敵と認識せず 北海道稚内市の実験 (12/10 11:55) 市が設置したオオカミの尿を使った「忌避剤」 【稚内】市は、増加するエゾシカ対策として、天敵オオカミの尿を使い、市街地への立ち入りを防ぐ実証実験をした結果、「有効性が認められなかった」と発表した。国内で約110年前にオオカミが絶滅したため、シカが敵と認識しなかったとみられる。 実証実験は、10月8日~11月30日まで、シカが多く目撃されるノシャップ岬西側の富士見地区周辺約2キロで行った。米国のオオカミの尿を布にしみ込ませた市販の「忌避剤」を高さ1メートルのくいに取り付け、60カ所に設置した。 実験は、シカによる食害などが深刻化したため、初めて実施。野生生物が尿などで縄張りを主張する「マーキング」の習性を利用し、シカを市街地に近寄らせないようにする狙いだった。 実証実験前に