マッド・サイエンス、あるいは、マッド・サイエンティストと言ったら、どんな営為や人物を思い浮かべるだろうか。 寝食も忘れて余人にはとんと見当もつかない怪しげな研究に没頭し、それだけに身だしなみもなおざりで、髪はぼさぼさ、よれよれでポケットの辺りが得たいの知れない物質で汚れたような白衣をひっかけ、ぶつぶつなにか言いながら、ときどき嬉しい発見をしては周囲の状況に関係なく「やったぞー!!!」と奇声をあげて喜ぶ……。 なんていうのは、紋切り型を想像してみた人物像。この一文を書きながら、そうそう、私の脳裏には『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクが連想されていたかもしれない。 しかし、サイエンティストにはマッドがつくのをしばしば見かけるけれど、マッド・ヒューマニスト(ユマニスト/人文学者)とか、マッド・エンジニアとか、マッド・アーティストという言葉にはあまりお目にかからない気がする(気のせいかもしれ
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