“日産流ゴーン式経営”で、サッカークラブ改革に挑んでいる男がいる。2010年から横浜F・マリノスの社長を務める嘉悦朗だ。 これまで嘉悦は、日産自動車において出世コースを駆け上がってきた。 1999年にカルロス・ゴーンが日産の社長に就任して「日産リバイバルプラン」を発表したのを機に、プロジェクトチームのひとつのリーダーに抜擢。社内の課題解決の迅速化の枠組みを作るなど、さまざまな改革を担当して、「ゴーン・チルドレン」のひとりとして知られるようになった。そして、その業績が認められ、2009年7月にマリノスの社長代行に指名される(2010年に正式に社長に就任)。 就任当初、マリノスは成績不振と収益の悪化に苦しんでいたが、嘉悦が次々に改革を実施。地道な改善が実を結び、今季のマリノスは元日本代表の中村俊輔を中心に好調をキープして優勝争いに加わっている(5月16日時点で2位)。 低迷していた名門は、いか