こんばんは。火曜日担当のH本です。 我々、出版に関わる人間は「かもしれない」を怖れます。表現に携わるとは、その責任を問われることに他なりません。この表現が誰かを傷つける「かもしれない」、何かに悪影響を与える「かもしれない」。表現し、創作することは、常にその恐怖を持つことができる人間にしか許されてはならない。特に「マスメディア」と呼ばれる我々は。 青少年健全育成条例改正案の何が問題か。頭の悪い僕なりに、考えていました。体感として思うのは、この法案は「かもしれない」という恐怖の際限のない肥大を呼ぶものだ、ということです。それは確実に表現の萎縮を招くし、ひいては漫画という文化の衰退を予言します。 つまり、どう考えても悪法です。 都は「描くのは自由だ」といいます。「販売を制限するだけだ」と。何を言っているのかわからない、というのが本音です。表現というのは読まれることでしか成立しない。芸術は過程こそ