「生1つ!」 居酒屋でそう注文すれば、当然ジョッキに注がれたビールが運ばれてくる。樽からサーバーで直接ジョッキに注いだビールを「生」ビールと呼び、瓶ビールや缶ビールと区別しているのが一般的だ。 瓶や缶に比べて何となく上等なイメージがあるので、いつもついつい生ビールを注文してしまう。 キンキンに冷えた生ビールを喉に流し込み、「そうそうこれこれ、ビールはやっぱり生が一番!」などと単純に考えていたが、よくよく見ると瓶ビールや缶ビールにも「生ビール」と書いてある。……あれ? そういえば発泡酒だって、商品名からして「本生」(アサヒ)、「極生」(キリン)、「生搾り」(サッポロ)、「純生」(サントリー)……と「生」をアピールしまくっているし、その他の雑酒2(いわゆる第3のビール)にも各社「生」と明記してあるじゃないか。 ……うーむ。どいつもこいつも気軽に「生」を名乗りやがって。「生」の定義って、いったい