zhongdanhai.hatenablog.com 前編はこちらから 前回、リサーチ不足によりあえなく失敗した亜炭調査の結果を受けて、きちんとした調査を行った上で再挑戦することにした。ここのところ雨続きで燃焼実験ができそうにないので今回は机上調査になる。 文献調査 亜炭についての文献 滋賀県立図書館でまず当たったのは「日本地方鉱床誌 近畿地方」。この文献ではその名の通り近畿地方で採掘される金属鉱物・非金属鉱物を広く列記し、昭和48年当時の鉱業の概観にも触れている。その中の燃料鉱物の項に以下のような記述があった。 蒲生・甲賀炭田 蒲生郡東部から甲賀郡の東部および南部にわたる広い地域には、平子、鎌掛(かいがけ)、日野、駒月、三雲、貴生川、信楽(しがらき)などのほか、多数の炭鉱がある。蒲生地区の亜炭は古琵琶湖層群の上駒月亜炭中のものであり、一般に炭質亜炭である。甲賀地区では伊賀粘土層中のもので