ほぼ日刊イトイ新聞 -西遊記
四 真理の道 さて、極楽浄土で洗脳を受けた三蔵は、 もはや過去の三蔵ではなくなっていた。 彼の魂は既に肉体を離れ去り、 肉体はあの谷川に沈んでしまっていたからである。 ふと気がつくと、三蔵は雲の上から下界を眺めていた。 「わあッ。大へんだ」 墜落の意識にとらえられて、三蔵は思わず叫び声をあげた。 しかし、雲は悠々と上空を流れていて、 その上に立った三蔵は不思議な安定感に支えられている。 「うまいぞ。うまいぞ。 見ろよ、お師匠さまのあの雲の乗り方を。 新米にしてはずいぶん腕達者じゃないか？」 八戒が手を叩くと、悟空は、 「当り前じゃないか。 マスコミの波に乗るのだってうまかったのだから、 雲に乗るくらいのことは朝飯前さ」 「それよりも、ここはどこだろう。 お前ら、感心ばかりしていないで、 現在位置を確認しておくれよ」 沙悟浄はあたりを見廻していたが、 「流れの音がきこえてくるようですね」 「
『西遊妖猿伝』元ネタ・リスト
平成13年8月4日 [ホームページ] 本リストについて このリストは諸星大二郎作の長編漫画『西遊妖猿伝』(双葉社のスーパー・アクション及び潮出版社のコミック・トムに連載。単行本は潮出版社から刊行。全16巻)に出てくる固有名詞やエピソードの内、『西遊記』『平妖伝』などの小説、あるいは神話・伝説・宗教説話等に由来する事項について解説したものである。 JIS第一水準・第二水準以外の漢字の表示には、unicodeの数値文字参照を使用している。 漢字が正しく表示できない場合→GIFリンク版 『西遊記』の回数について 『西遊記』の回数は、清刊本『西遊真詮』(平凡社版の太田・鳥居訳の底本)による。これは第9回に玄奘出生譚が入っているので、第9回～第12回(太宗入冥譚の部分)の章分けが明刊本『李卓吾先生批評西遊記』(岩波文庫版の小野・中野訳の底本)とは異なっている。 INDEX [ア行] [カ行] [サ行
1
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く
