さて、漫画原作映画ということで、漆原友紀原作、大友克洋監督、映画「蟲師」。評判芳しくなく、結局映画の日に鑑賞した。……なんだ、普通じゃんか。やたら貶すレビューもあったから、一体どんだけひどいんかと思ったら、映像は見ているだけで面白いし、脚本のバランスに難を感じたけど、きちんと終わってるではないか。びっくりですよ。まあでも、とりたてて面白いと薦めるほどの感動は私にはなかった。これも書くか書くまいか迷ったけど、丁度時間が出来たんでちょろっと書いてみる。 原作との相違点、これが原作ファンと原作を忠実に映像化したアニメファン双方の不興を招いている、私も実際に妙な違和を常に感じていた。鑑賞後に考えてみたところ、折りしも作品の成立具合が原因になっているんだろう。原作の4編、「柔らかい角」「筆の海」「雨がくる虹が立つ」「眇の魚」を元に構成された映画は、これら蟲による事件の現場にギンコが訪れるという構図に