ソーシャルメディアでの発言をきっかけに、過去の発言や友人のツイート、別のサイトに掲載された断片的な情報から本人特定が行われ、炎上してしまうケースが後を絶たない。照合作業の機会を待ち構えているユーザーもいて、「私刑」につながりかねない事態になっている。ソーシャルメディアによる情報発信は、自分の意図しない形で、情報が拡散されてしまうリスクと隣り合わせだ。そんな状況を回避するためのアイデアとして、駒沢大学の山口浩教授は、ソーシャルメディア上の人格を、リアルの人格と切り離す「分人」の法人化を提唱する。 ソーシャルメディアの断片的な情報を組み合わせれば、特定の個人に関する様々な情報が浮かび上がってくる。例えば、自分と別の人が、同じ時間に同じ場所にいることをそれぞれツイートしていれば、2人の間に何か関係があるのではないか推測することができる。また、過去のツイートをさかのぼって、友人を含めた周辺情報も全