遺体を棺に納める納棺師にスポットをあてた映画『おくりびと』が、アカデミー賞の外国語映画賞を受賞して以来、”おくりびとブーム”はもはや社会現象になっている。そんな中、実在の納棺師が自らの体験エピソードを綴った、ありそうでなかった本がこのほど出版された。 4日に刊行された『おくりびとが流した涙』(ぶんか社文庫)がそれ。大手の葬儀関連会社からフリーに転身した一人の納棺師が実際に体験した話を、20ほどの泣けるエピソードとして一冊にまとめたものだ。 「当初は大手の納棺業者さんにオファーがいったようですが、諸事情でそれがまとまらなかった。その後知人を通して私に依頼がきました。一度はお断りしましたが、等身大の自分の言葉を綴ることで、読む方が生と死を見つめ直すきっかけになればと思い、お引き受けしました」(筆者の槙村聡氏) オムニバス的にまとめられた本の中身は、「不法滞在の外国人労働者」「記憶喪失の男」「身
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