東日本震災後の日本経済は原子力発電所の操業停止による電力不足が懸念要因だが、米国で天然ガスの自給率が高まった結果、カタール産の液化天然ガス(LNG)が余剰となり、日本国内の電力各社は火力発電所の稼働率引き上げで停電を回避できた側面があるようだ。 財務省の通関統計によると、2011年のLNG輸入量は前年比12%増の7853万トンと過去最高を記録した。原発稼働停止を受け、電力各社が通常なら稼働率が半分程度と低いLNG火力発電所をフル稼働させた結果だ。このため懸念されていた夏の電力不足を乗り切り、今冬も停電を回避できつつある。