〝ゆとり世代〟のある傾向 最近の大学生と食事をすると、だいたい〝好き嫌い〟がある。 食事前に、何か好き嫌いがあるかと聞いたとき、何でも食べられる、という子にめぐりあうほうが、ここのところは少ない。みんな悪びれずに次々と言う。 「エビ食べられません」「ナマ魚がみんなダメです」「好き嫌いはないけどネギとわさびは無理です」「パスタはすべてダメっすね」「あ、ナス、無理」「お漬け物だけ勘弁してもらえますか」 ナマ魚全般とか、パスタはすべてダメとか、おもいもよらぬ好き嫌いが出現する。 いちおう、聞き入れないといけない。ある程度の人数が集まると、全員が大丈夫なものを選ぶのはいろいろむずかしい。 なかなか不思議な光景である。 もちろんいつの時代だって、好き嫌いを言う人は常に一定数いる。 ただ、最近は感じが違う。 好き嫌いを言うのが、何というか、ごく自然なのである。みんな、そういうものでしょう、という悠然た