専修大学では、長年に渡って学内開発の給与システムを使い続けてきた。大学教員の給与制度は特殊で、大学ごとに異なる部分も多く、それに対応できるパッケージソフトが存在しなかったというのが、独自開発を行っていた大きな理由だ。また、人事関連の情報は紙ベースでの管理が続けられていた。 「以前から、人事全般のペーパーレス化について、検討は進めていました。具体的には2000年頃から、発令事務や各種の統計、組織図シミュレートなどの効率化を図るべく、適切なシステムを探し始めていたのです」と語るのは、専修大学 人事部 人事課の橋力課長。 一方、メインフレーム上で、専修大学事務総合情報システムとしてすべての事務処理システムを学内開発してきており、開発及び運用負担も大きかった。専修大学 情報システム部 情報システム課の島崎一彦課長補佐は、かつての給与システムの課題を次のように説明している。 「最初の開発から約20