＜Ｊ１：柏３－０新潟＞◇第１１節◇１４日◇東北電ス 後半から途中出場した柏ＦＷ工藤壮人（２１）が、Ｊ１初ゴールを決めた。２点リードで迎えた後半３６分、ＤＦ酒井宏樹（２１）の柔らかなパスを、ペナルティーエリアに走り込みながらタイミングよく受け、ゴールに流し込んだ。試合を決定づけるゴールで、チームの首位キープに貢献した。「うまく流し込めた。自分らしいシュートだった」。エースＦＷ北嶋秀朗（３２）はこの日は不発。「これからもしっかりとした準備を心がけ、練習でもアピールしていく」。目標は、先発出場でゴールを決めることだ。

＜Ｊ１：柏３－０新潟＞◇第１１節◇１４日◇東北電ス 新潟が、今季初黒星を喫した。首位の柏を本拠地に迎えた一戦。ここまで３得点のＦＷブルーノ・ロペス（２４）と、Ｊ屈指の突破力を誇るＭＦチョ・ヨンチョル（２１）が欠場する厳しい状況に、黒崎久志監督（４３）はＦＷ酒井宣福（１８）とＭＦ木暮郁哉（２１）を先発起用した。前半こそ１失点で切り抜けたが、終わってみれば３失点。柏の巧みな守備戦術に苦しみ、攻撃陣も沈黙。シュートはわずか１本に抑え込まれる完敗となった。黒崎監督は「（柏は）完成されたチーム」と実力差を痛感していた。

＜Ｊ１：柏３－０新潟＞◇第１１節◇１４日◇東北電ス 柏が、首位の座を堅持した。敵地に乗り込んだ新潟戦。今季ここまで無敗の好調相手に完勝した。前半２３分、ブラジル人ＦＷワグネル（３２）が相手クリアボールを蹴りこんで先制。後半１６分にはワグネルのＦＫにＤＦ近藤直也（２７）が頭を合わせて加点。同３６分にも途中出場のＦＷ工藤壮人（２１）がＪ１初ゴールを決め、新潟を粉砕した。新潟は攻撃陣の主力を欠いていたが、ネルシーニョ監督（６０）は「相手の主力不在で曇るような勝利ではない」と毅然（きぜん）と話した。

Ｊ２鳥栖は１１日、ＭＦ柳沢隼（２３）が右足関節捻挫で全治２週間と診断されたと発表した。９日の九州チャレンジャーズリーグの大分戦で負傷した。

＜Ｊ２：東京１－０富山＞◇第１１節◇８日◇味スタ Ｊ２東京はＭＦ羽生直剛（３１）の涙のゴールで、４戦ぶり勝利を飾った。ホームでの富山戦、０－０の後半３６分、右足で決勝ゴールを挙げた。「やっと勝った。スタメンから外れて悔しさもあった」と感極まって涙を流した。昨季Ｊ２に降格して年俸は大幅ダウン。黄金世代の意地もあった。前日７日に３２歳でゴールを決めたＪ１柏ＦＷ北嶋にも刺激を受けた。常に前向きな姿勢に、ＭＦ高橋は「試合に出てなくても腐らない。若手の手本」と尊敬する。チーム最年長が開幕戦（３月５日、鳥栖戦）のＭＦ谷沢のゴール以来３８０分ぶりの得点で勝利をもたらした。

ここまでリーグ５位につけ、上位争いに加わっている新潟が、サポーターと一体になって首位柏の撃破を狙う。クラブは９日、柏を本拠地に迎える１４日の試合で、バックスタンドで必勝祈願の人文字を実施するため、有志を募集すると発表した。白いパネルを使った人文字で「サポーター、スポンサーとクラブが力を合わせて選手を後押しし、白星を勝ち取ろう！」という思いを表現するという。

柏のＭＦ兵働昭弘（２８）が、移籍後初めて９０分の実戦をこなした。９日に水戸との練習試合にフル出場。控え組同士の対戦となったが、柏が選手層の厚さを見せつけるように７－１で快勝した。兵働は前半はボランチ、後半途中から左サイドでプレー。精力的に動いたが自身のミスにいら立つ様子を見せるなど「全然駄目でした」と反省していた。テーマとなった「スルーパス」には合格点とはならなかった。選手個々の勝利への意識が高く「いいチーム。清水もそうだったけど、いい移籍だと思う」と話していた。

＜Ｊ１：柏３－１浦和＞◇第１０節◇７日◇国立 ＦＷ北嶋秀朗（３２）の２得点などで快勝した柏が首位に立った。 前半開始５７秒だった。ＤＦ酒井の右からの低空クロスに反応した柏ＦＷ北嶋が、ダイビングヘッドで先制点を奪った。「先発した試合で結果を出せてよかった。好調の周りに負けられなかった」。柏に今季リーグ戦４勝目をもたらす会心の得点だった。 ３２歳のベテランらしい駆け引きが導いた一撃だった。マークについた元柏のＤＦ永田の目線、体の動きを入念に観察。一瞬のスキを見抜いた。「ＤＦとの駆け引きで先手が取れた。この年齢で駆け引きの楽しさが分かってきた」。２－１の後半３８分には２点目も決めた。「後半２５分くらいから足がつった。でも最後まで出てたら点が取れた」。 Ｊ１での３戦連発は００年５月２０日の川崎Ｆ戦から６月２４日の磐田戦にかけて以来約１１年ぶり。００年は１８得点で得点王争いを演じ、柏も優勝を争った。

＜Ｊ１：柏３－１浦和＞◇第１０節◇７日◇国立 柏が電光石火のごとく先制した。開始５０秒、右サイドからＤＦ酒井のクロスに合わせ、ＦＷ北嶋が３試合連続のゴールをヘディングで決めた。さらに同２０分、新加入助っ人のＤＦジョルジ・ワグネルが左足で豪快なミドルシュートを決め追加点を挙げた。浦和は同４４分にゴール前でＦＫのチャンスを得るが、ＭＦマルシオ・リシャルデスのシュートは柏ＧＫ菅野に阻まれた。前半は柏が２点をリードし、折り返した。 後半も、終始柏ペースだった。同３８分、ＦＫからＦＷ北嶋が押し込み、この日２点目。後半ロスタイムには浦和ＦＷ原口が意地の１発を押し込んだが、終始圧倒した柏が勝利。浦和は３連敗となった。

＜Ｊ１：柏３－１浦和＞◇第１０節◇７日◇国立 柏が浦和に圧勝し、今季リーグ戦で４勝目を挙げた。前半１分にＦＷ北嶋秀朗（３２）のダイビングヘッドで先制点を挙げると、同２１分にＤＦジョルジワグネルがミドルシュートを突き刺して追加点を奪取。後半に入り一時、浦和にペースを握られたものの、後半３８分にゴール前のこぼれ球に反応した北嶋がこの日２点目を奪った。終了間際に１失点を喫したが、３－１で勝利。今季初先発で２得点をマークした北嶋は「先発で出た時に結果を出せて良かった」を話していた。

＜Ｊ１：柏３－１浦和＞◇第１０節◇７日◇国立 午後４時すぎだったことに加え、どんよりとした雲に覆われた中での試合だったため、後半から国立競技場の照明の半分が点灯した。 Ｊリーグによると、東日本大震災後に東京電力、東北電力管内の試合で照明を使ったのはこの日が初めて。

＜Ｊ１＞◇第１０節◇７日◇国立ほか◇８試合 前節首位の仙台はＣ大阪と１－１で引き分け、３勝２分けの勝ち点１１で３位に後退した。仙台は前半に太田の得点で先制したが、試合終了間際に追い付かれた。今季昇格した柏が北嶋の３試合連続得点となる２ゴールなど３－１で浦和を破った。４勝目を挙げて勝ち点を１２に伸ばし首位に立った。 横浜は昇格組の福岡に３－２で逆転勝ちし、３勝２分けの無敗。福岡は５戦全敗。磐田は２季連続得点王の前田が２点を挙げ、４－０で山形に快勝した。 大宮は新潟と、名古屋は清水と、広島は昇格組の甲府とそれぞれ引き分けた。神戸は川崎Ｆを下した。

浦和ＦＷ原一樹（２６）の移籍後初のメンバー入りが確定した。前節までベンチ入りし、３試合に途中出場していたＦＷ高崎寛之（２５）が４日の練習中に右足首打撲。柏戦（７日・国立）には「高崎とは少し違うタイプだが、原を連れて行く」とペトロビッチ監督が明言した。シーズン前に右手首を骨折し出遅れたが、チャンスをつかんだ。原は「途中出場だと思うので、状況に応じて自分が持っているものを出したい」と意気込んだ。

浦和は６日、さいたま市内のグラウンドで柏戦（７日・国立）に向けて調整を行った。主力組はミニゲームやシュート練習など約１時間で終えた。ペトロビッチ監督（４５）もシュート練習に参加するなど、リラックスした雰囲気だった。 監督は「次の試合は重要になる。今は結果がついてきていないが、自分たちのサッカーを信じている。モチベーションは高い。横浜戦と同じように戦う。ＦＫの守備には注意深く臨む」と、抱負を話した。

浦和は６日、さいたま市内のグラウンドで柏戦（７日・国立）に向けて調整を行った。 柏でプロ生活をスタートさせたＤＦ永田充（２８）は、柏ＦＷ北嶋秀朗（３２）を警戒。「きたじさんは、ポストプレーがすごくうまい。僕とスピラノビッチがつぶせるかにかかってくる」と、気を引き締めていた。また、前節横浜戦を振り返り、「セットプレーのチャンスは浦和の方が多かったのに点が取れなかった。しかも、相手のセットプレーには注意していたのにやられてしまった。今後はなくしていきたい」と課題を挙げていた。

浦和は５日、さいたま市内のグラウンドで、柏戦（７日・国立）に向けた非公開練習を行った。セットプレーの確認など、約１時間半で切り上げた。仙台戦、横浜戦と連敗中だが、選手の表情は明るかった。 ペトロビッチ監督（４５）は「自分たちの戦い方は変えずに、今のところ小さなところの確認をしている。自分たちのやり方がクラブや選手にとって１００％いいことだと確信している。選手の成長とともに前に進んでいく」と、力説した。

浦和は５日、さいたま市内のグラウンドで非公開練習を行った。ＤＦ宇賀神友弥（２３）は、０－２で負けた前節横浜戦について「何回かあったオーバーラップしたときのクロスの精度がもっと良ければ、得点につながる。シュートも決められたら優位に試合を運べていたし、枠に入れられないと。すべてにおいて精度の低さを実感した」と、振り返った。その悔しさを次節の柏戦（７日・国立）に向ける。「何かが足りずに得点が取れていない。選手と話し合いながらやっていく」と、意気込んでいた。

＜Ｊ１：山形２－１柏＞◇第９節◇３日◇ＮＤスタ 柏が山形の堅守を崩せず敗れ、首位から陥落した。先制され、後半２５分に途中出場のＦＷ北嶋秀朗（３２）の２試合連発で追いついたが、カウンターに沈んだ。開幕からの連勝は３で止まり、チームの記録更新はならなかった。Ｊ１での山形戦初勝利も持ち越し。 術中にはまった。２トップのＦＷ大津祐樹（２１）が「引いてくるのは分かっていた」と言うとおりの守備に苦しんだ。中盤でボールを回すも、シュートはわずかに７本。サイドバックを高く配置し相手のマークをずらすなど、ネルシーニョ監督（６０）の策も勝利に届かなかった。 ただし収穫もあった。新加入のＭＦ兵働が昨年１２月２９日の天皇杯準決勝以来の公式戦出場を果たした。中盤に新しい組み合わせが追加された。兵働は「ラストパスとかの精度だけ。崩せる場面はあった」とひと言。

＜Ｊ１：山形２－１柏＞◇第９節◇３日◇ＮＤスタ 山形が柏をたたいた。みちのく勢として「共闘」を誓った仙台の首位浮上に一役買った。後半３８分、途中出場のＭＦ広瀬智靖（２１）が右サイドを独走し、ミドルシュート。ＧＫ菅野がはじいたボールを、ＦＷ長谷川悠（２３）が詰めて決勝点を挙げた。試合終了後、小林伸二監督（５０）が真っ先に気になったのが仙台の結果だった。会見でも、いの一番に「自分たちも勝てたけど、仙台が１位に上がってよかった」とわが事のように喜んだ。 東北２クラブの白星共演は今季初。被災地を思いやる気持ちは選手も同じ。長谷川のゴールをお膳立てした広瀬もその１人。 ４月１７日、売り上げが復興義援金となるチームグッズのオークションを行った際、Ｕ－１９日本代表で着用した１０番のユニホームを出品した。手元にある「ラス１」を、惜しげもなく手放し、４万５０００円で売れた。 「過去を捨てて自分を追い込む意味

＜Ｊ１：山形２－１柏＞◇第９節◇３日◇ＮＤスタ 互いに積極的に攻め上がる展開。山形は、前節Ｇ大阪戦で１ゴール１アシストのＤＦ宮本卓也（２７）が、右サイドを頻繁に駆け上がる。前半３７分、ドリブルからの切り返しで守備を振り切ってクロスを入れたが、ＭＦ宮沢克行（３４）にはわずかに合わなかった。一方、守備でも柏ＦＷ大津祐樹（２１）がゴール前で抜け出したが、ＧＫ植草裕樹（２８）が素早い飛び出しでセーブ。無失点に抑えた。 後半１０分、山形はＭＦ伊東俊（２３）を投入。すると、流れが変わった。同１５分、伊東のクロスをＤＦ前田和哉（２８）が中央へ。詰めていたＤＦ石井秀典（２５）が左足で押し込んで先制した。対する柏は１０分後、途中出場のＦＷ北嶋秀朗（３２）のゴールで同点。しかし最後は攻め続けた山形に軍配が上がった。ＦＷ長谷川悠（２３）の今季初得点で決着。首位柏を倒し、今季初白星を挙げた。