『孤独のグルメ』(扶桑社)が一躍“みんな知ってるマンガ”となり、「登場人物が飯を食べること」が主題となるマンガが日々生み出されている。「食べログ」に必死で書き込んでいる人を見るに、“食事”という行為で個性を獲得しようとする人が多いのかもしれない。 そうした社会批評的なことはその手の人たちに任せておいて、また新たな“飯を喰らうだけで面白い”マンガが登場した。この阿部潤氏による『忘却のサチコ』(小学館)は、アラサーの文芸誌編集者・佐々木幸子が、ひたすら一人で飯を食べているだけのマンガだ。 飯を食うマンガなのに、第一話はサチコの結婚式から始まる。衣装直しをしながら「結婚は利害の一致……」などと、理屈を語ってスタイリストに面倒くさがられるサチコ。だがしかし、いきなり式の最中に新郎が置き手紙を残して失踪してしまう。完璧な人生のため、妥協の果ての結婚だったのに、自分がショックを受けていることに気づいた
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