日に日に暑くなり、被災地でも節電が意識されている。避難所となっている大船渡地区公民館で、夕方になり薄暗い中、数少ない扇風機に集まり暑さをしのぐ子供たち。仮設住宅にはエアコンが設置されているが、多くの家庭が使用を控えている=岩手県大船渡市で2011年7月1日午後4時14分、望月亮一撮影 東京、東北電力管内で電気事業法に基づく電力使用制限令が1日発動され、「節電の夏」が本格的に始まった。各家庭でも15%削減が求められる中、人気が集まっているのが扇風機。しかし突然のニーズの高まりに供給が追いつかず、被災地では仮設住宅の入居者が悲鳴を上げている。 「電器店に行ったら、まったく売っていなかった。何とか手に入れたいのに」。岩手県大槌町の仮設住宅で暮らす男性(73)はぼやく。真夏日となった6月22日はプレハブの壁が触れないほど熱くなり、蒸し風呂のようだったという。 標準的な仮設住宅にはエアコンが1台設置