自宅(右)を見つめる堤浩章さん。前の道路は工事のため舗装がはがされた=札幌市清田区里塚で2018年11月4日、土谷純一撮影 最大震度7を記録した北海道胆振(いぶり)東部地震から6日で2カ月となる。液状化と大規模な土砂流出で住宅約300棟が被害を受けた札幌市清田区里塚地区では、住民の転居が相次ぐ。堤浩章さん(29)の自宅は地震直後、目立った損壊はなかったが、建物の傾きが次第に拡大。積雪期を前に不安が募り、離れることを決めた。市は宅地の再整備を進める方針だが、堤さんは「もうここに戻ることはないだろう」と話す。【土谷純一】 2階建ての自宅は35年前、両親が建て売りで購入した。堤さんはここで生まれ育ち、両親と3人で暮らす。