今回の座談会には3人のエンジニアが参加。マイコンブームの最中で登場した数多くのPCの中でも、「ゲーム専用機とパソコンの中間的存在」「手ごろな価格設定」で、当時の小・中学生に圧倒的な支持を受けた「MSX」をテーマに、深く熱い討論が交わされた。 1983年6月にアスキーとマイクロソフトが共同提唱した世界統一規格の元、同年10月に発売された家庭用パソコンの総称。当時は15社からMSXパソコンが発売されたが、統一規格のおかげで機能に多少の違いはあれど、ソフトウェアの動作においては完全な互換性が保たれていた。規格の段階からさまざまな面でローコスト化を図ったため、当時大半のパソコンが10万円以上の価格設定だったのに対し、初代のMSXは5万円台と破格の値段でデビューを果たす。また、機能拡張の役割も果たすROMスロットの装備、敷居の高い汎用OSではなくわかりやすい「MSX-BASIC」の採用など、初心者で