アニメやマンガの舞台となった場所をファンが実際に訪ねる「聖地巡礼」による地域振興が、各地で注目されている。可美村(現浜松市南区)出身で北海道大教授の山村高淑さん(43)は、その学術的研究の第一人者。人気アニメ「けいおん!」の聖地・滋賀県豊郷町で今月開かれた「全国アニメ聖地サミット」で基調講演し、世界を股にかけて調べた最新事情を語った。もともとは世界遺産などを研究してきた異色の経歴。常に新たな分野にチャレンジする姿勢の根底には、遠州人のやらまいか精神がある。 それが良いものか、悪いものかではなく、どう使いこなせるか、という点だと思う。世界遺産というシステムをうまく使いながら、地域が自分たちの資源を磨いていけるか。アニメという外部の視点で作られた作品をきっかけに注目されるようになったとき、地域が何をできるのか。一番いいのは、地域の良いところを再認識して、訪れる人たちとともに磨けるようになってい