読んでよかった、という本がある。いろいろな場合があるけれど、そのうちのひとつは、その一冊を読んだら、この分野では、もう本を読む必要がないだろう、と思わせてくれる本である。『暗号本』はたいがい好きであったけれど、サイモン・シンの『暗号解読』を読んで、もうそれ以上は読む必要がなくなった。『野口英世本』は何冊読んだかわからないが、イザベル・プレセットによる『野口英世』を読んでからは、もうやめにした。 生理-医学的には月経である-についての本はこれまで読んだことはなかった。しかし、この本のおかげで、生理用品についての本は、一生読むことはないだろう。そもそも、男がそんなもんを読むな、と言われそうな気もするが、この本、前書きにちゃんと『日本の生理用品が歩んできた道のりについて、女性はもちろん、男性にも知っていただけたら幸いである。』と書いてあるし、まけといてちょうだいね。 月経は、かつて、『血の穢れ』