トヨタの豊田社長が「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と発言したことが話題になっていた。 ここ20年で業績不振に陥った日本企業が大規模なリストラを実施している事実からしても、「終身雇用」を全ての人に保証することが難しいのはすでに周知なのだけれど、トヨタのトップがこのことに触れたインパクトは大きい。 一方で「終身雇用の維持は難しい」となった時に、日本企業で人事制度をメンバーシップ型からジョブ型に変える動きが本格化するか、というのが実は一番重要な論点になると考えている。 経営陣がその制度変革が重要であることを認識していなかったり、抵抗勢力の反発などでそれが骨抜きされて中途半端になると、社員のキャリアパスは変わらずジェネラリスト育成型で報酬も年功型のままなのに、リストラの可能性だけ上がるいびつなモデルになりそうで