休眠寺院の不動産を国有化へ 悪用防止に「最後の手段」 島根で全国初 | 毎日新聞国有化の手続きが進む金皇寺の本堂＝島根県大田市仁摩町大国で2020年12月2日午後2時28分、目野創撮影 死去した住職に後継ぎがおらず、休眠状態になっている島根県の寺の境内地と建物を国有化する手続きが進められており、近く完了する見通しだ。脱税など不正の温床になるのを防ぐためで、文化庁によると1951年の宗教法人法施行後、初めてのケース。国はこうした「不活動宗教法人」の解消に努めているが、今回は宗教活動を再開したり他の宗教法人などに引き取ってもらったりするという通常の解決策を取れず、試行錯誤の末の「最後の手段」という。なぜ地域コミュニティーの中核だった寺ですら維持が難しくなっているのだろうか。 国有化されるのは、世界遺産・石見銀山遺跡の北西数キロ、山に囲まれた大田（おおだ）市仁摩町（にまちょう）大国（おおぐに）にある浄土宗「金皇寺（こんこうじ）」の本堂や山林など約12万平方メートル。浄土宗宗
