札幌の現代美術作家、上遠野(かとおの)敏さんから、東京と青森の美術展めぐりをしてきたことについて、投稿がとどきました。 6回に分けて掲載します。 ●東京都現代美術館 「大竹伸朗 全景1955-2006」 (2006.10.14~12.24) 現代美術を代表する作家「大竹伸朗」が少年期から現代までの作品を引っさげて、現代美術の牙城でベールを脱いだ。作品は2000点。札幌芸術の森美術館展示フロアーの5倍くらいはあるでしょうか。(2万点とも3万点とも言われている作品群から厳選。本人を始め関係者の苦労がうかがえる)一人の作品量とは思えない圧倒的な量と質で、改めて造形の持っている力に感動しました。 ○まず「宇和島駅」のネオンサインがお迎え。エントランスではワニの「イチロウ」(メタ・アルビノ)と宙づりの「網膜」(零景)が回転しながらギターを かき鳴らしワクワク感を盛り上げてくれます。 ○入場すると濃厚
<つげ義春の写真を見るということ> つげ義春の写真はいったい何を表現しているのか。福島県・西山温泉付近で撮った「仮面を被った少女の写真1971年5月撮影」その写真にわたしは強く惹きつけられた。それは古本屋で写真集のコーナーにいって偶然見つけたものだった。「つげ義春の温泉」という書物だった。各地の温泉にいった日記で漫画と写真で構成された本だった。わたしは漫画より写真に強く興味をもった。この本を古本屋で入手したのは随分前の話で、そのまま放置していた。ところが芸術新潮2014年1月号につげ義春特集を本屋で見つけ、これも偶然店頭に置いてあったので購入した。さっそくページをめくり見ると、A4見開きで大きな写真が掲載されていた。それが「仮面を被った少女」の写真であった。 この写真はプロの写真家が撮った写真とは異質なもので、いかにもスナップ写真を撮りましたという着地点が見えるようなものではなく、かといっ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く