皆さんは「社会工学」というと何をイメージされるでしょうか。数年前までは社会工学科は建築学科、土木・環境工学科とともに第6類に属していましたから、建築よりは広く、土木よりはソフトな領域を対象とする「建設系」の学問といったとらえ方をされる方が多いかもしれません。 「社会工学」はそのようなものでは全く有りません。 社会工学は社会の問題を理工学そして人文社会科学の様々な知恵を用いて深く考え、最も適切な方法で解決する学問です。学問は対象と方法論、つまりどのような対象にどのようなアプローチを取るかで決まります。 「対象」は何でしょうか? 社会工学は社会を対象にしています。従って、人間、コミュニティー、会社、政府、NPOなどの組織、そして、自然、土地などの環境も対象になります。 「方法論」は何でしょうか? 「社会工学」は理工学だけでなく、人文社会科学も基本におきます。特に、人間と社会の関わりの法則性を厳