神戸の顔となる三宮・元町エリアの再整備計画が、なかなか進まない。阪神大震災から20年以上が経過した神戸だが、若者を中心に人口流出が続き、訪日外国人観光客(インバウンド)の取り込みも大阪や京都など他都市と差が開くばかり。この現状を打開すべく神戸市や兵庫県が事業を進める。だが、神戸市が三宮再整備構想を明らかにしてからすでに3年以上が経過。県が年内にまとめるとしていた元町の基本構想策定も越年が決定した。地元経済界からは「とにかくスピードアップしてほしい」と危機感を訴える声が上がっている。(岡本祐大) 取り残された三宮 「大阪・梅田の再開発はかなり大規模に行われ、兵庫県でも姫路市の駅前はずいぶんと変わった。しかし、三宮は取り残されている」 神戸商工会議所の家次恒会頭(シスメックス会長兼社長)は11月5日の定例会見で、神戸市が進める三宮再整備計画の遅れをこう指摘した。念頭には、市が三宮周辺再整備の基