招待席・出版編集 花森 安治 はなもり やすじ 編集者 1911 - 1978.1.14 兵庫県神戸市に生まれる。東大在学中、扇谷正造、杉浦明平らと帝大新聞の編集に携わり、戦後昭和二十三年(1948)「暮しの手帖」を創刊、雑誌の全面に花森の手と息吹がかかっていた。 掲載作は、昭和四十五年(1970)十月「暮しの手帖」第2世紀8号に掲げた胸にしみるマニフェストである。なお、改行の仕方について今や筆者に確認をとれない微妙な点があり、雑誌初出時の改行(組体裁)のママに従っている。 見よぼくら一銭五厘の旗 原作表題本文の「銭」の字には「金」扁が無い。だが機械環境でこの略字が再現不可能なので元の意義である「銭」字を使用していることをご容赦願いたい。(電子文藝館編輯室) 美しい夜であった もう 二度と 誰も あんな夜に会う ことは ないのではないか 空は よくみがいたガラスのように 透きとおってい