ソフトバンクは12日、米携帯3位のSprint Nextelへの出資を検討との報道について「協議していることは事実」とコメントするも、現時点で決定した事実はないとしています。以下はこの買収報道から見えてきた、弊社グローバル研究グループによる見解をまとめたものです。 (1) Sprintは、前向きに検討したいはず Sprintは一時の不振から脱しつつある。加入者数やARPUの回復基調が見られ、アナリストの評価も良くなってきている。ただし、決算レベルではまだ赤字と黒字を行き来する状況が続いている(2012年上期は8.84億ドルの赤字)。 一方で、上位2強との差は、容易には埋まらない状況だ。加入者シェア、直近の純増、ARPUなどの経営数値面だけでなく、ネットワーク品質の評判やブランド力でも、Sprintは2強にはなかなか勝てないのが現状である。その意味では、かつてのソフトバンクと似た境遇、といえ