卒業式。 本学の学院標語のもとになった聖書マタイ伝の聖句を入学式、卒業式とあわせて16回拝読してきたが、これが最後。 不思議なもので、クリスチャンではない私でも聖書の同一箇所を4年にわたり16回も朗朗と読み上げていると、聖句の深みが身にしみてくる。 けだし儀礼の効用というべきか。 マタイ伝22章34節から40節とは次のような聖句である。 ファリサイ派の人々は、イエスがサドカイ派の人々を言いこめられたと聞いて一緒に集まった。その中のひとり、律法の専門家が、イエスをためそうとしてたずねた。「先生、律法の中で、どの掟がもっとも大切でしょうか」。イエスは言われた、「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。これがもっとも大切な第一の掟である。第二の掟もこれと同じように大切である。『自分を愛するようにあなたの隣人を愛しなさい』。律法全体と預言者はこの二つの掟に基づい