アフリカ東部のソマリア沖近くで昨年9月下旬起きた海賊によるウクライナ企業運航の貨物船「MVファイナ」の乗っ取り事件で、ユーシェンコ同国大統領は5日、船が近く解放されるとの見通しを示した。同船の運航企業は身代金を支払ったと述べた。金額は不明。 既に解放されたとの情報もある。 身代金は4日に同船へ渡されたとみられる。ロシアのタス通信は、身代金は約320万米ドル(約2億8800万円)と報じた。ケニアの海運業者団体当局者によると、海賊は最初、3500万米ドルを要求、その後、2500万ドル、2000万ドルと段階的に値下げしていた。 ファイナはベリーズ船籍で、旧ソ連製のT─72型戦車33台、砲弾、迫撃砲発射装置、小火器類などを積みケニアへ向かっていた。兵器は、ウクライナの国営武器メーカーがケニアに正式売却したもので、同国政府もこれを確認していた。 乗組員は21人でウクライナ人が船長含め17人、