■扉絵から仕掛けがある トニー 『星のポン子と豆腐屋れい子』は生活SFとでもいうのかな。いや、ちょっと違うか。 小原 そういえば、ネットで1話目の感想を見ていたら、「扉絵にダマされた」みたいなのが結構多くて。ああいう感想を見て、しめしめと思いましたね(笑)。僕としては1話目の最後の転換よりも、扉絵のほうに仕掛けを作ったつもりだったんです。単行本の後書きにも描きましたが、1話目の扉絵はトニーさんのアドバイスがあって出来ているんですよね。それが仕掛けになった。こういう面白さは合作だから出てきたものですね。 ■「1話目は僕のために描いた」by小原 小原 今だからいいますけど、『星のポン子と豆腐屋れい子』の1話目のネームは、僕のために描いたんです。 トニー あ、それ、俺は前に聞いたな。 ——と、いいますと? 小原 いかにも僕が描きそうな漫画、いつもの僕がやりそうなコマ割り。それをトニーさんが描いた