かつて、英誌『ガーディアン』が忌野清志郎を取り上げたことがあった。清志郎が日本の国家である「君が代」のパンク・アレンジを発表した時だ。この清志郎の試みを、かつてセックス・ピストルズが「ゴッド・セイブ・ザ・クイーン」を歌った事と比較し、日本のメディアがあまりにもこの試みを取り上げなさ過ぎる事態を嘆く、という内容だったらしい。これに関しては賛否両論あるだろう。音楽に必ずしも社会や政治を批判する要素が含まれていなければいけないなんてことは全くない。まして日本はそういう傾向が少ない気がする。一方で、これまでどのミュージシャンもやってこなかった行為をした、という意味で清志郎に賞賛の声が挙がっても不思議ではない、とも思う。しかし、この記事に一言もの申すなら、『ガーディアン』はもう一つ、賞賛すべき作品がある、ということだ。それは2007年に発表された、七尾旅人の大作『911FANTASIA』である。日本
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