3月11日に発生した東日本大震災では、19日の時点で、死者は計7000人を超え、行方不明者も多数出ています。 死者6434人を出した阪神大震災をしのぐ大惨事と言えます。心から哀悼の意を表するとともに、一日も早い復興を祈っています。 地震の規模がマグニチュード(M)9・0というけた外れの大地震は、巨大津波による甚大な被害と、原子力発電所の深刻な事故をもたらしました。津波の被害からの復旧は、被害の小さな地域では徐々に始まっています。一方、原発事故は予断を許さない状況です。今回は、いつもより多くのスペースを使い、福島第1原発の事故による放射線が、人体に与える影響について考えたいと思います。 ◇対応は花粉症対策と同じ 放射線とは、ものを突き抜ける能力が高い光や粒子のことです。そして、放射線を浴びる(=被ばくする)と、遺伝子にダメージが生じ、人体に悪影響を及ぼすことがあります。放射線を出す能力を「放