カエルの鳴き声のような声を上げて、味噌舐め星人は白目を剥く。詩瑠の白く細い腕を握りしめて必死に離させようとするのだが、詩瑠の手はますます彼女の首に食い込んでいく。意識が絶えるより早く、息が止まるよりも早く、その首をへし折らんばかりの勢いだ。そんな力、いったい彼女の体のどこにあるというのだろう。それほどまでに、味噌舐め星人への恨みが強いということなのか。とにかく、これ以上詩瑠の好きにさせてはいけない。 おぼつかない足に力を込める。女装をつけて、俺は床の上で味噌舐め星人に馬乗りになり、その首を絞めつけている詩瑠に体当たりをしかけた。 だが、俺の体は詩瑠の体を突き抜けて、廊下の上を一回転、気づけば病室の壁に背中を打ち付けていた。何が起こったのか、理解できない。いや、そういえば、今の詩瑠は、塩吹きババアは、自分の体を自分の都合のいいように触れるようにしたり、触れなくしたりすることができるのだった。
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