インドネシアには有権者が1億9000万人いて、47万9000の投票ブースがあり、大統領選挙が自由かつ公正であることを保証するために実に450万人もの選挙管理人がいる。インドネシアに唯一欠けているものは、結果だ。 4月上旬の議会選挙を皮切りに、その後数カ月に及ぶ選挙運動を経て、7月9日の大統領選で最高潮に達した一連の選挙を経た今も、インドネシア人はまだ誰がスシロ・バンバン・ユドヨノ氏から大統領の座を引き継ぐのか知らずにいる。 公式の集計結果が発表される7月22日になってようやく、国民は確実に知ることになる。その時でさえ、選挙結果に異議が申し立てられる可能性があり、結果が確定するまでのプロセスには、さらに1カ月の時間がかかるかもしれない。 選挙結果は、インドネシアを大きく異なる方向に導く可能性がある。人気のあるジャカルタ州知事のジョコ・ウィドド氏は、正直さと受け取られている人柄と「庶民の味方」