車間距離は「メートル」ではなく「秒」で確認−−。九州大の松永勝也名誉教授(74)=安全科学=が提唱する「車間距離3秒」ルールを採用する動きが広がっている。「危ない」と気付くまでに約1.5秒、ブレーキを踏んで停車するまでを約1.3秒と想定し、誤差も考慮し3秒分、前の車両との距離をとるというもの。追突事故の多さに悩む大分県警は今年度から交通安全運動のチラシに採用。佐賀県警も普及に乗り出している。【安部志帆子】 松永氏は消防署職員50人を対象に調査を実施。運転中に前方で起きた異変に気付き、アクセルペダルから足を離し、ブレーキペダルを踏んでブレーキが利き始めるまでの時間は早くて0.6秒、ほとんどが1.5秒以内だった。さらに自動車工学の試算で、時速60キロで一般道を走行する車がブレーキの利き始めから停止するまでの時間は1.3秒以下。このため、松永氏は1.5秒に1.3秒を加え、誤差や分かりやすさも考