福岡県北九州市小倉北区の小さい離島・藍島(あいのしま)が、「猫の島」として有名になりつつある。 あちこちでたむろする野良猫は、推定で島民の人数と同じ300匹程度で、これまでで最多とみられる。「島の活性化につながる」と“猫効果”に期待する声がある一方で、家を荒らされるなどの被害に悩む人もおり、猫たちはにわかに注目を集めている。 藍島は周囲約13キロ、面積約0・68平方キロ。市役所から北西約13キロの響灘にあり、市営渡船が約40分で陸側と結ぶ。島民の約9割が漁業に従事している。 「島の猫は人懐っこくてかわいい」。大学生の女性(21)は、デジタルカメラを手に猫の撮影に夢中だった。「猫の島」を取り上げた情報誌を見て、初めて島にやってきた。 小倉北区役所は2008年、観光ガイドで猫の特集を組んだ。「黒のハート模様が特徴」「エリザベス女王のような気品」などの特徴や居場所をまとめた猫マップも掲載した。