東芝が2016年12月末時点で、自己資本がマイナスになる債務超過に陥る見通しになった。米国での原子力事業で計上する損失額は先月末までの精査で7千億円前後とされ、これを10~12月期決算で計上すると、9月末時点で約3600億円だった自己資本では足りないためだ。東芝は、半導体事業の一部など資産を売却し、3月末時点では債務超過を回避する考え。 巨額の損失は、米国で建設中の4基の原発の工事費用が想定を大幅に上回るためで、14日に確定した金額を公表する。工事費用の増加分について、東芝は別の業者にも見積もりを依頼するなど計上額が圧縮できないか探ってきたが、不調に終わった模様だ。 3月末も債務超過が続いた場合、東芝株は東証1部から2部に指定替えされ、1年以内に債務超過を解消できなければ上場廃止になる。金融機関の融資態度に与える影響も大きいとみられ、東芝は資産売却などさまざまな資本増強策で、3月末の債