『絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ』(頭木弘樹:編訳/草思社) 失恋ソング、応援ソング、どちらにも良さがある。同様に、絶望の言葉も希望の言葉も、どちらも人を癒し、勇気づける。 世に名言集は数あれど、本書ほど、絶望と希望という「言葉の絶妙な陰陽バランス」が味わえる本はない。それが『絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ』(頭木弘樹:編訳/草思社)だ。 2014年に飛鳥新社から刊行された『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』を改題し、大幅に加筆改訂して文庫化された本書に登場するのは、古今東西の文学界を代表する陰キャ(ネガティブなキャラクター)のフランツ・カフカ(1883~1924年)と、陽キャ(ポジティブなキャラクター)代表、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749~1832年)の遺した言葉である。 秀逸なのは、構成と言葉のチョイスだ。同じテーマについての2人の言葉を並べることで、その対比がダ
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