1940年代の初頭には、本種の雌がある種のゴキブリ(ワモンゴキブリ〈Periplaneta americana〉、コワモンゴキブリ〈Periplaneta australasiae〉、イエゴキブリ〈Neostylopyga rhombifolia〉)[5]を2回刺し、毒を送り込むことが報告されていた。2003年に行われた放射性同位体標識による追跡実験[7]では、本種がゴキブリの特定の神経節を狙って刺していることが報告された。1回目の刺撃では胸部神経節に毒を注入し、前肢を穏やかかつ可逆的に約5分間[3]麻痺させる。これは、より正確な照準が必要となる2回目の刺撃への準備である。2回目の刺撃は脳内の逃避反射を司る部位へ行われる。この結果、ゴキブリは30分ほど活発に[3]身づくろいの動作を行い、続いて、正常な逃避反射を失って遅鈍な状態になる[8](自らの意思では動けない状態、すなわち、医学・医療な
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